自営業を営む方が結婚相談所に登録するとき、収入は「年収」なのか「所得」なのか悩んだことはありませんか？
とくに個人事業主の場合事業だけでなく生活での支出を経費にしていることも多く、所得を表記すると本来の年収より低く見えてしまいがちです。
そこでこの記事では、自営業の年収と所得の違いや、自営業の方が結婚相談所を利用して婚活する際の注意点について解説していきます。
年収と所得はどちらも収入を表しますが、その中身は全く異なります。
また、サラリーマンと自営業を比べた場合も考え方や意味合いが違うため、同じような感覚では比べることが難しいのです。
そこで、ここでは基本的な知識として自営業における年収と所得についてくわしく解説していきます。
年収は1年間の「給与」や「利益」を表す金額です。
会社員であれば給与明細上の「総支給額」（税金や社会保険料が引かれる前の金額）がこれに当たります。
年収の計算は1年分の総支給額にボーナスの総支給額も加えることで可能です。
さらに事業の売上にプラスして、家賃収入・利息などがあればそれも年収に含まれます。
一方、個人事業主の年収は年収とは言わず「年商」と呼ぶのが一般的です。
年商は事業や会社で発生した1年間の売上を表しているため、サラリーマンの年収とは意味合いが異なります。
また、サラリーマンの年収であればかかってくる税金や社会保険料がほぼ決まっているため年収から手取り金額を推測しやすいですが、自営業の場合は年商を見ただけでは判断できません。
そのため、クレジットカードの審査やローンなど「年収」を申告する場面では年商ではなく、次に開設する「所得」を申告するのが一般的です。
所得は年収もしくは年商から必要経費を差し引いた金額のことです。
サラリーマンの場合は年収から「給与所得控除額」を引いた金額となり、この金額は年収によって異なるものの一定の計算式によって算出されます。
一方、自営業の所得は1年間の売上から経費を引いた金額のことです。
一見どちらも同じように見えますが、決定的に違うのは自営業の所得は経費によって大きく左右されるところでしょう。
例えば年商1000万円の自営業と聞くと「けっこう儲かっているな」と感じるかもしれません。
ところが事業にかかる経費が800万円かかっていたとしたら所得は200万円となります。
反対に経費がかからないような職種だった場合は1000万円に限りなく近い金額が所得となるでしょう。
これは年商が高く見えない自営業にも同じことが言えます。
年商400万円で経費がゼロだったとしたら所得は400万円なので、年収500万円のサラリーマンと所得がほぼ変わらない可能性があります。
結婚相談所では自営業者の年収は「所得金額」で登録する場合がほとんどです。
また、個人事業主や経営者の税金は所得によって変わってくるため、なるべく金額を抑えるための工夫を行っていることも多いでしょう。
ほかにも車や家賃など生活費が経費の一部となっている可能性があります。
そこで、大手の結婚相談所では2015年あたりから年収の登録方法が見直されています。
例えば日本結婚相談所連盟（IBJ）では、「所得のみ」に加えて「収入金額」と「所得」の両方を登録できるようになっています。
これにより実質的な年収で婚活に臨めるため、見た目の収入が低いことに悩む自営業者の方は所得だけでなく収入も登録できる結婚相談所を探すと安心です。
自営業の方が結婚相談所で婚活する場合にはいくつか懸念点があります。
もちろん自営業だから結婚できないということはありませんが、もしも順調にいかなかった場合でも注意点を知っておけば落ち込まずにすむでしょう。
そこでここでは、自営業の方が結婚相談所で婚活をする際の注意点と、収入以外のアピールポイントについて解説していきます。
自営業で年商1000万円を稼いでいても年商500万円～600万円のサラリーマンに競り負けてしまうということは、結婚相談所の婚活において少なくない事象です。
理由としては以下のようなものが挙げられます。
■収入が不安定（変動がある）
■休みが少ないこと
■住宅＆カーローンが通りにくいこと
■生活の保障がないこと
収入についてはある程度安定している自営業の方も多いと思いますが、サラリーマンと異なるのは毎月変動があることです。
多い月はいいですが少なくなると不安に感じる女性は多いでしょう。
雇用保険がないため、ケガや病気で収入が途絶えた際に生活が立ち行かなくなるリスクもあります。
また、同じ年収であれば自営業者はサラリーマンよりローン審査が厳しいのもデメリットになってしまいます。
定年がなく、長く働き続けられることは自営業者ならではのメリットですし、頑張りしだいではサラリーマンより高収入を稼ぎ出すことだって可能です。
ただ、女性は結婚に「経済的な安定」を求めている場合も多いので、高年収であっても魅力的に見えないこともあるでしょう。
どんな事情があってもいくら稼いでいても「自営業の男性だけは無理」と考える女性もなかにはいます。
やはりサラリーマンと比べると、自営業はリスクが高いです。
たくさん男性がいるなかで、はじめから見えている苦労をしに行く女性は多くありません。
とくに若い世代であれば自営業や個人事業主への抵抗がない方もいますが、その親御さん世代では「自営業は安定性がない」と毛嫌いしていることもあります。
自営業を営んでいくうえでパートナーに経理をお願いしたり、事業の一部を手伝ってもらったりすることを望む方もいます。
しかし、「自営業は無理」と考えている方とはうまくいかないでしょう。
自営業はサラリーマンが稼ぐには難しい「高収入」を得やすいというメリットもあります。
ところが年収500万円のサラリーマンに負けることも考えると、突き抜けた金額でもない限りはアピールポイントとしては使いづらいでしょう。
そこで、収入以外で自分の強みをアピールしていく必要があります。
自分ではよくわからないという方は、以下を参考に自分と結婚することで相手が得られるメリットを考えてみてください。
【自営業のアピールポイント】
まず家事や育児へ積極的に参加できることは、家族全員にとってメリットとなるでしょう。
時間も融通が利くので家族旅行や平日の空いている時間帯に出かけることも可能です。
何より重視したい内面では自分で事業を継続していける行動力や情熱など尊敬できる面がたくさんあります。
自分のアピールポイントは収入以外に何があるのか、今一度考えてみましょう。
今回は自営業の年収と所得の違いや、自営業の方が結婚相談所を利用して婚活する際の注意点について解説しました。
自営業では、一般的には所得が年収として使われることから従来の結婚相談所では不利になりがちでしたが、最近では「年収」と「所得」を収入として登録できる結婚相談所も増えています。
ところが自営業では収入がアピールポイントにならないことも多いので、収入以外の「強み」を見つけておくことが婚活をスムーズに進めるコツですよ。
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